第47章 手がかり中断

月曜を待たずして、別の報せが先に静けさを叩き割った。

金曜の午後。しとしとと小雨が降り、A市の空気すべてに、薄暗いフィルターが被さったようだった。

野口颯汰が南坂海乃のオフィスのドアを押し開けたとき、全身に雨の湿り気をまとっていた。いつも隙のない髪はわずかに乱れ、レンズには白い曇りが残っている。

それでも拭う余裕などない。彼は足早に海乃の前まで進み、険しい顔で告げた。

「海乃。掴んだ」

書類に落ちていた海乃の視線が、ぴたりと止まる。すぐに顔を上げた。

「江原武?」

「ああ」

野口颯汰は眼鏡を外し、抱えていたブリーフケースからプリントした地図を引き抜く。赤ペンで丸がつけられた一...

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